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『プリースト 悪魔を葬る者』で、アガトは何を歌っていたか

『プリースト 悪魔を葬る者』に出てくる外国語のテキストを翻訳するブログです。

解放の祈り

「大天使聖ミカエルへの祈り」と共に唱えられる祈りの文です。

かなり長いです。お二人はどうやってこれを全部覚えられたんだろう…

 

これから先はネタバレを含みます。十分ご注意ください。

 

※ここからはネタバレを含みます※

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キム神父「ミカエルの祈りを唱えてくれ。ハングル、英語、ラテン語の順番で」
アガト「はい、わかってます」
キム神父「そして保護の祈りは、解放の祈りだ」
アガト「はい」

 

というやりとりがありましたね。

作中、アガトが初めて唱えた祈りの文でもあります。明洞の片隅で、見えるのはほとんどシルエットだけという状態で。途中、キム神父から電話がかかってきますね。

それでは、黒司祭の小説版に載ってあったバージョンを紹介します。台本はこれと同じだと思います。

 

 

Kyrie eleison.
주님 자비를 베푸소서.
主よ、憐み給え。

Domine Deus noster, Rex saeculocum, Deus Pater Omnipotens et Omnipollens,
주 하느님,전지전능하시며 모든 세기의 주인이신 당신께서는
我らの主よ、世紀の王よ、全知全能の父及び神よ、
qui omnia fecit, et omnia mutas cum voluntate tua,
모든 것을 만드시고 모든 것을 당신의 뜻대로 변화시키시는 분이시나이다.

あなたは全てを創造し、全てのものをあなたの思うとおりにし、
qui in Babylonia convertisti in rorem flammam fornacis septem temporis ardentis,
당신은 바빌론에서 여섯 배가 넘는 화염으로 뒤덮인 불구덩이에서
バビロンにて、7倍に燃える炉の炎を露に変え、

et protexisti et servavisti tres sanctos filios tuos;
당신의 거룩한 세 어린성인들을 구하시고 보호하셨나이다.
あなたの3人の聖なる息子たちを護り、救われた。


Domine, qui es medicus et doctor animarum nostrarum;

저희 영혼의 의사이시며,
主よ、我らの医者及び魂の師匠よ、

Domine qui es salus eorum appellantium gratiam tuam, invocamus et exposcimus te,
당신을 찾는 이들의 구원이신 분이시여, 당신께 청하오니,
あなたの恵を求める者どもの救いである主よ、あなたを呼び求め、願い奉る。

vanifica, pelle et fuga omnem diabolicam potentiam, omnem presentiam et satanicam machinationem
모든 악마의 힘과 사탄의 모든 작용과 활동을 쫓아주시고 없이하시며
あなたの僕に対するすべての悪魔の力、サタンのすべてのはかりごと、

et omnem malignam influentiam et omne maleficium aut fascinum maleficorum
악의 영향과 저주, 혹은 악의를 가진 이들의 시선을 통한 저주,
全ての邪悪なる影響、全ての罪もしくは邪悪な魔力、

et malorum hominum perpetratum contra servum tuum,
당신 종을 향해 저지르는 악행들로부터 보호하소서.
人間の悪の行いを無とし、放逐し、追い出し給え。

converte invidiam et maleficium in abundantiam bonarum rerum, vim, successum et caritatem;
충만한 선과 힘으로 질투와 저주를 없이하시고,사랑과 승리로 변화시키소서.
嫉妬と罪を善良なるものの豊富、力、成功と愛へと変え給え。


Domine, qui amas homines,

인간을 사랑하시는 주님,
人間を愛する主よ、

tende tuas potentes manus et tua altissima et robusta bracchia
전능하신 당신 손을 드높으시고,강인한 당신 팔을 펼쳐 드시어
あなたの強い手と、あなたの一番強く堅い腕を差し伸べ、

et subvenii et visita hanc imaginem tuam, et mitte supra ipsam angelum pacis, fortem et tutorem animae et corporis,
영혼과 육신의 보호자인 평화와 힘의 천사를 보내시어 당신의 모상인 이 종을 방문하시고 도우러 오소서.
このあなたの模像を救い、訪ね、魂と肉親の守護者である平和と力の天使を送り、

quem depellet et fugabit quemcumque malam vim,
그리하여 모든 악의 힘이 도망치고,
どんな邪悪な力も、

et omne veneficium et maleficium corruptorum et invidiosorum hominum;
질투와 파괴를 일삼는 이들의 악의와 악행이 허물어지게 하소서.
堕落し嫉妬する人間たちの全ての呪術や罪を放逐したまえ。

ut cum gratitudine supplex tuus in tui tutela ac fide tibi caneat;
그럼으로써 당신께 보호받는 종은 감사의 목소리를 높여
そうすることにより、あなたに護られる僕は感謝の声を高め

"Dominus es salvator mei et non timebo quid homus faciat mihi".
"주님은 나의 목자, 내 그 분과 함께 하니, 그 누가 나를 해치리오."
「主は私の牧師、誰が私に害を与えるだろうか。私は恐れない」

"Non timebo mala quia tu mecum es, tu es Deus mei, tu es fortitudo mea, omnipotens Dominus mei, Dominus pacis, pater futurorum saeculorum".
나의 하느님이신 당신과 함께 있기에 두려워하지 않나이다. 나의 힘이시여, 전능하신 주님, 평화의 주님,선조들과 미래의 주인이신 주님".
「あなたが私と共におられる限り、私は恐れない。あなたは私の神、あなたは私の力、私の全能なる主、平和の主、未来の世紀の主」

Domine Deus Noster, miserere imaginem tuam et explica servum tuum.
저희 주님이신 하느님, 당신 종을 굽어보시어
飼いなる主よ、あなたの僕を憐み、

ex omni damno aut minatione ab maleficio oriundo et serva et pone eum supra omne malum;
모든 악과 악으로부터 오는 협박으로부터 당신의 모상을 구하시며, 모든 악으로부터 보호하소서;
全ての悪と、悪からの脅迫からあなたの模像を救い、全ての悪から護り給え。

per intercessionem immaculatae semper Virginis Dei Genitricis Mariae,
지극히 거룩하고 영광스러운 하느님의 어머니이시며 영원하신 동정 마리아와
限りなく聖なる、栄光なる神の母であり、永遠なるおとめマリアと

splendentium Archangelorum et omnium Sanctorum. Amen.
빛을 발하는 대천사들과 모든 당신의 성인들의 이름으로 간구하나이다. 아멘.
輝かしい大天使達とすべての聖人たちの名のもとに、アーメン。

 

 

この祈りの文についての情報は、「大天使聖ミカエルへの祈り」のほうより少ないです。本格的なエキゾチシズム系の祈りだからなのでしょうか。

というわけで、日訳は全て私がやることになったので、正確度はやや低めです。

実は、韓国語と日本語の翻訳が一致していませんが、それは私のラテン語の知識から見れば、どうしても韓国語のバージョンに違和感があるからです。例えば「7倍に(septem temporis)」を、韓国語では「六倍にも増して」と訳されています。どういうことだろう。

厳密な翻訳でなく、「こんな感じかな」程度で受け入れてください。

日本語とラテン語の語順が違うというわけで、順番的に一対一対応しない部分ももちろんあります。

 

オープニングの日訳の記事でも述べた通り、作中ではこの祈りを「解放の祈り」と称していますが、実際は「悪に対抗する祈り」と訳すべきです。

イタリア語でのタイトルは「PREGHIERA CONTRO IL MALEFICIO (tratta dal Rituale Greco)」、英語では「PRAYER AGAINST MALEFICE (from the Greek Ritual)」です。

出典

esorcismi.altervista.org

newagemess.blogspot.jp

 

ちなみに、「バビロンにて7倍に燃える炉の炎」云々は、聖書に登場する物語の一部です。旧約聖書の、ダニエル書の第3章です。

ネブガデネザルというバビロンの王がいました。彼は金の像を作り、皆ひれ伏してこの像を拝めるようにと命じましたが、これは偶像の崇拝に当たりますね。シャデラク、メシャク、アベデネゴという3人の聖人はもちろんこれに反対し、逮捕されました。彼らが自分の意見を曲げないのを見た王は怒りに満ち、「炉を平常よりも七倍熱くせよ」と命じ、その中に3人を投げ込みました。しかし、イエスが彼らを護り、炎を露へと変えた(この内容は日本の聖書にはないですが、韓国語バージョンには載ってます)ので、焼かれずに済んだという内容です。

www.wordproject.org

 

あと、冒頭の「Kyrie eleison」はラテン語ではなく、ギリシャ語です。

「キリエ・エレイソン」と読みます。

Kyrieは「主(κύριος)」の呼格であるΚύριε、つまり「主よ」になり、

eleisonは「憐れむ(ἐλεέω)」という動詞の命令法であるἐλέησον、つまり「憐み給え」になります。

出典はウィキペディア及びウィクショナリーです。

キリエ - Wikipedia

eleison - Wiktionary